指板にオレンジオイルは不要?
こんにちは!まみむめもときです。
ギターのメンテナンスの仕事をしていた時に、オレンジオイルについていろいろ考えていました。
そこでよく質問をいただくのが、
「オレンジオイルってあったほうがいいんですか?」でした。
また、オレンジオイルがないと指板が乾燥して割れてしまう・・・と先輩に言われたんだとか。
そしてそのギターのメンテナンスをしたらびっくりするくらい指板もネックもベッタベタ・・・こんな間違った使い方してほしくない!
ご安心ください。
私がオレンジオイルについて紹介させていただきます。
【オススメのオレンジオイル】
MUSIC NOMAD / MN105 F-ONE
この記事を読んで、せめて塗りすぎない人が生まれなくなれば幸いです。
では、行きましょう!
保湿という考え方は捨てて!
楽器の木材って最初作られるときどういう工程を経ているかご存知ですか?
いや採寸とかカットとか形成とかいろいろあるんですけど、まず行われることは乾燥です。
ということはそもそも加工するにあたって乾燥させてるんです。
それなのに保湿するって意味わからなくないですか?
でも極度に乾燥してしまうと割れてしまうって言うんです・・・ええ・・・。
間違いではないんです。極端に、砂漠のような乾燥地域に放置されると割れますよ。
でも日常使いで指板はそう簡単に割れません。
汚れ落としと考えて!
オレンジオイルはアルカリ性です。そして、皮脂とかの油汚れは弱酸性です。
オレンジのアルカリ成分で皮脂を軟らかくし、油分で油分を浮かすことで汚れを落とす役割なんです。
なので、汚れが溜まりやすい無塗装のエボニーやローズウッドの木目の隙間の汚れを浮かせてクロスでふき取ればきれいに使えるんです。
ちなみに保湿を考えるのであれば、その程度の拭き取り程度で十分でしょう。
使った直後はすこし放置してから弦を張ってください。
保湿っぽいことしておいてなんですけど、表面がある程度乾いてないと弦を張ったときに油汚れが弦に付着して弦の劣化を早めてしまいます。
そうでなくても張った直後にすでに弾きにくいといった弦に仕上がってしまいます。
なのでゴシゴシ拭き取らなくていいんで、もしオレンジオイルを使うなら5分程度放置してから弦を張ってくださいね。
最後に
いかがでしたでしょうか?オレンジオイルの相談ってときどき戴くのですが、ポリッシュとかもすべてほどほどにですよ。
洗い流さないトリートメントと同じようなもんです。
何事も適量が大切ですよ。
まみむめもとき